
建て方がスムーズに行くためには、入念なプレカット図の打ち合わせ、検討、チェックが欠かせない。
今回はプレカットの山二さんが丁寧にプレカット図を仕上げたおかげで、複雑な形状(スキップフロア)にもかかわらず、建て方は1日で無事完了した。
ネダレス合板もカットしたので、敷き詰めがスムーズだった。

建て方がスムーズに行くためには、入念なプレカット図の打ち合わせ、検討、チェックが欠かせない。
今回はプレカットの山二さんが丁寧にプレカット図を仕上げたおかげで、複雑な形状(スキップフロア)にもかかわらず、建て方は1日で無事完了した。
ネダレス合板もカットしたので、敷き詰めがスムーズだった。
坂茂さん設計のスイデンテラスに泊まってきました。
遠かったのでなかなか行く機会がなかったのですが、今回は道中に福島の沼沢湖で一泊キャンプして、立ち寄りました。ちなみに沼沢湖は湖水浴ができるので個人的にかなりおすすめ。
テーマが水田ということもあり、素材はラフで簡素なものを多用していましたが、ディテールは手を抜くことなく、リラックスする美しい空間となっていました。
素材は細胞で考えると、その細胞の強さやサイズにとって自然な大きさの集まりがあり、つまり素材ごとにふさわしい大きさというものがある。ここのインテリアは、その大原則に逆らうことなく、自然素材をその物性に相応しい使い方を使うことで、素材ごとにオーバースケールになることもなく、結果的に居心地のいい空間を作りあげているのかと感じました。
スキップフロアの家がいよいよ着工しました。
基礎までできましたが、基礎も一部下がって、半地下となっており、ここからスキップフロアが始まっています。
プレカット図がとにかく複雑で、間違えないように細心の注意をはらってチェックします。
瀬戸内芸術祭2022がちょうど会期中なので、出張ついでに島を巡ってみることに。直島はむかし寄ったことがあるので、今回は豊島、小豆島に立ち寄ってみることにしました。
まずは有名な豊島美術館。雨予報のこともあり、雨の日はなかからどう見えるだろうかと興味があったのですが、天気予報が外れすっかり晴れて、写真でよく見るような豊島美術館を実際体験することになりました。唐櫃港からそれほど遠くなく、ほかのアート作品を巡る時間もなさそうなため、美術館へは徒歩でアクセスしました。(15分くらいですが、炎天下と坂でしんどかった。)
水玉のような形状をしていますが、建物のなかに入ると、全体がRCでできているためひんやりとして冷たく、とくにRCの床に寝そべると全身の熱を吸収されるような感じで、まるで水玉のなかに閉じ込められたような不思議な空間でした。
みんなマナーがよくて、喋ったり(反響するからよろしくない)写真撮ったり(禁止されている)ひとがいないことに感心しました。
続いて小豆島の竹を編んだドームを目指しました。何年か前に企画した竹のバーを思い出しました。(規模はこちらのほうが全然大きいですが。)床は丸竹を平ビスでとめた程度のラフなつくりですが、来る人は足裏マッサージ感覚で楽しんでいたようです。
途中で寄った、能舞台として使われているという建物。茅葺き屋根のバランスが独特。
小豆島や豊島は、コロナ禍にもかかわらず海外の方が目立ちました。みんな最初はアートを目指して島を回るのですが、島の昔からある家々、海を背にポツンと建つ工場、味のある店の看板のほうがむしろアートなのではないかと途中で感じるような気がします。わたしもそのようにかんじました。
岡山の産後ケアセンタープロジェクトがスタートしました。
産婦人科の病棟の移転に伴い、旧病棟を取り壊さずに、リノベーションして運用する計画です。
といっても鉄骨のスケルトンに一回してしまうので、平面の自由度は新築とさほど変わらないです。(かかるコストもじつはさほど変わりません。)スケルトンになった鉄骨造の内部は無骨でなかなかカッコいいです。
隔週の定例に参加するため、これからはしばらく岡山に通うことになりそうです。もう一つ進行中の岡山プロジェクトがあるので毎回それなりに盛りだくさんな出張になりそうです。
外壁のサッシかひと通り嵌り終えたところ。
鉄骨造らしさの随所に残しておきたいため、鉄骨の露出、隠蔽の判断を行った。
外壁下地は熱橋を作らないように前後にずらして配置している。(写真は空調の冷媒管もドレン管)。配管、配線を終えてから、断熱材の吹き込みを行う。
予算の関係で木造用の規格サッシを使っているが、鉄骨のスパンと上手くあい、気持ちいい。ここの連窓の取り付けは特に大変だったと大工さんはいう。
名古屋で友人の竣工したマンションがあるので見学しに行った。
まず印象的なのが外観。インナーバルコニーの穴から跳ね出しのバルコニーが突き出すという二重の構造になっていて、なかなかみたことがない。各住戸のバルコニーのずれに加え、この二重構造が外観により自由度を与えている印象。遮音性を確保した音楽マンションということで、どこか音符のような躍動感を感じた。
表に出しているサッシがないため、マンションらしくない外観に仕上がっているのも印象的だった。遮音性を高めるという制約をデザインに活かしているということか。
中は吹き抜けを中心に、一階はテナントと音楽スタジオ(イベント時はオープンに繋がる構造)、2階より上は各部屋が外廊下を挟んで配置されている。ガラスブロックとサインの一体感あるデザインもよかった。部屋の既製品の扉は少し浮いているように見えたが、コストが厳しい昨今、自分のプロジェクトもよく陥りがちな問題の為、悩ましいところである。
計画中の共同住宅の敷地における既存住宅の解体がいよいよ終わりが見えてきた。もともとは傾斜地に木造の一戸建が建っていた。
傾斜地に建つ一戸建の解体、新築はハードルが高い。
大体RCで地盤を持ち上げて(駐車場にするなど)、上に木造の住宅を建てるケースが多い。人工地盤として作らずに建築と一体で作った場合は基本上物と一緒に撤去しないと新築ができない。(人工地盤とするには、地盤の上に所定の厚みの盛り土をする等基準がある。)
解体されたRCは鉄筋を外されて砕かれ、道路の底盤やRCの再生骨材として再利用されるが、再生コストは高くつくと思われる。
資源がますます限られる昨今、下のRC部を撤去せずとも上物だけの新築ができないものか、と思うのである。
省エネルギー計画の適合義務、届出義務、説明義務が施行されてから、個人邸や共同住宅の省エネ計算をする機会が増えた。
学校でこの分野の授業を持っていることもあり、できるだけ外注せずに、自分で行ってきた。
先日、都内の共同住宅(300平米超の共同住宅につき届出義務)を役所に届け出をし、受理されたのだが、最初は界壁、界床の扱いが分からず、苦労した。結果的にわかったのだが、出回っている外皮計算ソフトのなかでは、共同住宅非対応の物もあって、そもそも界壁などの設定がなかったこと。
ソフトを変えて、無事外皮性能計算を終えた。基本住戸の数だけ一戸建の要領で行うのだが、今回七戸とまだ少なかったから良かったものの、もっと住戸が増えた場合はフロア計算法をおすすめする。
アカデミックにやるべきではないかもしれない意匠設計ですが、ますます強まる省エネルギーの要請を考えればアカデミックな方向にシフトせざるを得ないように思う。マイナスに考えれば自由度が下がると言えるが、あえてプラスに考えて、新しいデザインのきっかけとして捉えたい。ひと昔の大御所建築家のように全面大開口は難しくなるかとしれないが、デザインと十分リンクさせるためにも、省エネルギー計算を安易に外注せず、意匠設計者が主導しておこなうべきだと考える。
中間検査を実施しました。
鉄骨造の場合の中間検査は、材料の品質を見るという意味で、書類による検査のウェイトが大きく、
書類だけでも、地盤補強工事報告書、配筋検査報告書、コンクリート配合計画書、コンクリート供試体圧縮強度試験報告書、鋼材検査証明書、溶接社内検査報告書、溶接第三者受入検査報告書、ボルト検査証明書、ブレース検査証明書、監理報告書と盛りだくさん。
今回は井上鉄工さんに鉄骨工事をお願いしましたが、さすがMグレードだけあり、書類もスムーズにそろえていただいた。現場溶接はまだ全数終わらないので、現場溶接検査は全数の30パーセントを後日第三者によって行い、完了検査の時にまとめて報告することとなった。