因島、尾道

今回は最終日を尾道ですごした。

尾道で暮らす 人々には独特な気風、大らかさ、自由さを感じた。

しかしその自由さは裏返せば、何でも受け入れるのではなく、取捨選択をする勇気を持つ先に得られるものであって、捨てることを躊躇しないドライな一面を併せ持つ人々のように感じた。都会の馴れ合いからはみ出し、尾道で好きなことに一途に暮らす人々がふと羨ましく思った。

 

今回は因島の旅館<ぽたりん>の作業がまずまず進んだ。

ぽたりんとは、気のおもゆくままに自転車ではしるポタリングから来ている名前で、しまなみ海道の中継地に位置するここ因島に、自転車の方が気軽に利用できるようにというコンセプトで作っている。

工事は一部業者さんにまかせているが、部分的にセルフビルドを施し、尾道の自活、独立の精神と接続するデザインを目指している。

今回はそのセルフビルドのなかでもメインとなるバーカウンター、洗面カウンター、風呂カウンターなどの造作家具をメインに進めた。

今後の個人的な課題や興味:

洗面カウンターの表の材料となる古材を探す。

船で宿にアクセスできるよう、船舶免許を持ってる人の協力を得るか、船ツアーをやっているところとコラボをする。

ちなみに、ネコノテ観光業(ネコノテパン工場と併設?)というところが船で島を周るツアーをやっているらしく、話を聞きに行ってみたい。

 

 

 

 

吹き抜けのイメージと現況

 

 

 

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洗面カウンターのイメージと現況

 

 

 

 

 

 

 

バーカウンターのイメージと現況

 

 

余談で今回のその他の収穫:

尾道のけん玉ロックカフェで、ブランコというけん玉の技を教えてもらい、練習した末できたのがかなり満足度高かった。ここの店主さんはけん玉のチャンピオンらしく、いまの国際的なけん玉ブームの火付け役の方らしい。

ちなみにここにあった椅子が面白い形状をしていた。丸太をチェンソーでシンプルに切れ目を入れると、嵌合する2つの椅子に早変わり。

 

 

因島セルフビルドの旅

因島に一週間ほどこもってセルフビルドをするという、貴重な体験をした。

体をここまでフルに動かすということも久々だし、メディアから(ある程度ではあるが)隔絶されて一週間過ごすというのも最近なかったことである。

何人かのお友達が東京や地方からわざわざ掛けてけてくれた。みんなでしばらくの共同生活。古民家を旅館に改造するのだが、泊まれる状態の部屋(仕上がっている部屋)が2つあって、みんなでそこで雑魚寝をした。

朝はチャイム(因島鏡浦町には朝6時にチャイムがなる。東京でやれば間違いなく苦情が来るであろう。)とともに起き、たまたま早起きできたメンバーと車で気ままに島を巡り、朝焼けを楽しむ。

 

朝九時くらいから太陽が沈む16時半くらいまではもっぱら作業。現場判断が多く、作るものや必要な材料もその場でどんどん決めていく。足りない材料があれば車で10分のホームセンターで買い足しては作業を続けるという連続。ホームセンターが近くにあったからこそこのような無計画なことができたと、幸運に感謝する。

 

昼ごはんは車を走らせていくつか定食屋が集まっている地域で食べる。候補こそ少ないが、どれも美味しくて量が多くてそして安い。

夜は島に一個しかない(知る限り)銭湯に行って、その日の気分でご飯屋さんを探して食べて、隙間風の入る部屋にみんなでこたつを囲み、寝るまで少しみんなで飲むという、懐かしくてもあるような、理想的な生活。豊かさとは何かを改めて考えさせられる。

因島や尾道からも興味を示していただいている方々が遊びにきたりと、少しも飽きない一週間だった。

竣工間際

外装がほぼ終わり、内部の形状もほぼ再現されて、あとは仕上げをするのみ。ここからがらりとまた印象が かわるでしょう。

古民家屋根新設

因島の旅館、ついに工事が始まる。

離れの南側の瓦屋根の劣化が激しかったので、入り母屋の南側だけ瓦を撤去し、

新たに屋根を拭いた。屋根は、鋼板とポリカを交互に入れた。

棟をまたいで、既存の瓦屋根と、新設の鋼板ポリカ屋根が隣接する。

土壁は一部崩れ落ちていたので、

竹小舞を補修し、土を新たに乗せる。

古いものはそれだけだと古いものでしかないのだが、

新しい部材が加わると急に存在感を放ちだすから不思議なものである。

それが空間に重みをもたらす。

ここまでして古いものを継承して使っていく意味を改めて認識できた。

台風が来る前に急ピッチで終わらせた屋根だったが、気づいたら台風の進路がそれ、すっかり晴れた天気に。

 

防水 配管工事

相原の家は建具もすべて無事ついて、防水紙→通気胴縁→外壁の工事にはいっていきます。

建具の工事が終わったらすぐ防水紙を貼れれば良かったのですが、台風にみまわれて、建具と壁の隙間から雨が入り込んでしまって、合板が一部濡れてしまった。強度的には問題ないですが、露しにする予定の箇所にシミができてしまい、アク抜きを掛けて処理することになった。不測の事態ですが、注意したい。

防水紙も張り終わったので、雨仕舞はひとまず完了。

同時になかでは配管工事。露し天井が多く、配管ルートに苦労しましたが、無事どこかに収めることができそう。

 

相原PJ上棟

相原の家が着々とできてきています。

基礎だけで上モノがない状態が2週間ほど続きましたが、

建て方が始まればみるみるうちに柱や梁が組まれていき、一日で上棟しました。

今回の建物は直角が少なくて、プレカットもだいぶ苦労されたようです。

屋根が片流れな分、道路からボリュームが大きく見えます。

今回の屋根は直射日光を浴びる角度ですので、断熱材+通気層の鋼板葺きとしました。

内部からのハイサイドライトの様子が早くも想像できます。

形状が複雑ないくつかの建具は建て方を待って現場採寸です。このハイサイドライトもそのひとつ。

北京カフェ事情

5日に北京到着。気温は40度(!)三里屯に直行しカフェの現場を確認。もう出来ていて営業も始まっていたので、光源が丸見えだったりして直さないとまずいところだけ直し、施工精度のところは施主と反省点をまとめ、次回に活かすということとした。

翌日、クライアントと北京のカフェ事情をリサーチした。視覚のインパクトを狙う店づくりは減り、素材の使い方やディテール、細かいこだわりを見せることで高級感やブランドイメージを演出する段階にきている印象がした。行列が特にできていたのが、一つは三里屯の喜茶。スターバックスのティストの店内に、お茶を見せる仕掛けを各所に施している。

 

 

 

 

喜茶

 

 

 

 

 

 

もうひとつは国貿近くの楽々茶。こちらはドライな素材感(テラゾー、ステンレス)と、色温度の高めの照明でファクトリーのような雰囲気を作り出している。

楽々茶

 

 

 

 

 

 

 

 

どちらにも感じられるのはスターバックスに対する対抗意識である。スターバックスを起点にジャンプを試みるか、スターバックスと逆の方向に行くかという違いはあるにせよ。またコーヒーとちがう中国茶で勝負するところに、意地を感じられる。

地鎮祭

本日はA邸工事の地鎮祭に参加し、工事の無事を祈願した。

土地へのリスペクトを示すと同時に、地鎮祭の様子を見に来た近所の方々とも交流が発生したりと、こういった行事の重要性をあたらめて認識させられた。

遠隔監理

北京で遠隔操作中の店舗の設計監理も佳境に入り、天井パネルの写真が現地の工場から送られてきた。

中国の施工は成都の新津美術館以来、8年ぶりのため、施工技術の向上が目覚ましい中国の変化を垣間見れると楽しみである。

図面通りに作らないことも多いし、施工者が自分で解釈して作ることも多いのはあいかわらずである。しかしそれはコストを下げたいとか、納期を早めたいといった利益追求型の理由ではなく、いわば早とちりの連続のように感じられる。そこには施工側のイメージを実現させたいというひたむきさ、あるいは施工者もクリエティビティを発揮したいという欲望を感じ取ることができる。なので上手く行かなかったときはなにも言わずにやり直しをしてくれる。そこは責任の所在をひたすら問ういわゆる成熟した施工組織と違ったところである。

 

解体

新築工事がそろそろ始まりを迎え、今日は現場の解体。

施主が昔自分で増築した小屋は、古めかしい屋敷の建具が転用されていたり、変わった木工が取り付けていたりと、宝の宝庫であった。施主といっしょに昔を懐かしみながら解体作業を行った。

ふるいものを一部回収し、新しい住宅に古い記憶を散りばめていきたい。