古民家再生ものがたり

「古民家再生ものがたり」ー降幡廣信  をよむ。

建物は新築か復元という概念しかなかった時世に、再生という概念を持ち込んで実践したものがたり。改修物件が増えていることもあり、勉強を兼ねて楽しく読ませていただいた。

民家の最大の弱点は基礎ということを再認識した。ヒノキは切り倒して二百年目がもっとも強度があり、切り倒したときの強度にもどるのに千年かかると書いてあって、この事実を知ってもらったら、木の強度に対する不安がかなり払しょくできるのではないか、と感じた。

リノベーションは病人を診て救うのに等しいという表現があった。弁護士、医者というプロフェッションに建築が再び仲間入りできると、少し皮肉ですがそう感じた。

この本では施主と巡り合った経緯から、着工に至るプロセスにかなりの分量を割いて書かれているが、読み物として面白くする以上に、リノベーションはまさにこのプロセスが重要なのだなと共感した。

古いものを残して大事に使うことが、施主の信頼にもつながったなど実感をもって納得するお話があった。ただの作る人ではなく、リノベーションして蘇らせるという、救う人のこころの温かみが文章からにじみ出る一冊だった。

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